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業務端末3万5000台にFOMA内蔵
配送状況をリアルタイムで照会

佐川急便

2005/03/17

写真1 佐川急便が導入した新業務端末
写真1 佐川急便が導入した新業務端末
セールスドライバーが常時携行する。2005年度中に3万5000台を導入予定。
 佐川急便は,「セールスドライバー」と呼ぶ配達担当員が携行する専用業務端末をリプレース。2005年1月から順次,新端末の導入を開始した(写真1)。

 新端末の特徴は2点ある。一つは,NTTドコモの第3世代(3G)携帯電話「FOMA」のコンパクトフラッシュ(CF)型データ通信カードを内蔵する点。もう一つは近距離無線通信方式のBluetooth機能を搭載したことである。

 新端末は3月までに約2万台を社員であるセールスドライバーに配布。2005年度中には宅配パートナーと呼ぶ契約ドライバーなども含めてさらに約1万5000台を導入する予定である。

通信機能がなく無駄な時間を生んだ旧端末
新端末はFOMAパケットで双方向通信

図1 FOMAを利用した新システムで業務をスピードアップ
図1 FOMAを利用した新システムで業務をスピードアップ
新業務端末「7th-PDT」は,FOMAデータ通信カードを内蔵することで下り最大384kビット/秒,上り最大64kビット/秒のパケット通信機能を備え,リアルタイムで配達完了情報をセンターへ送信できるようになった。。
※図をクリックすると拡大図を表示します。

 新端末の導入に当たって最も重視したのが,双方向通信により配達作業時の無駄な時間を排除すること。配達完了情報の即時送信に加えて,セールスドライバーと営業所などとの間のコミュニケーションの円滑化も目指した(図1

 佐川急便は1984年から「PDT」(ポータブル・データ・ターミナル)と呼ぶ携帯型業務端末を導入。今回の新システムは20数年来の機能強化を経た第7次システムに当たるため,新しい端末は「7th-PDT」(セブンス・ピーディーティー)と呼ぶ。7th-PDT本体は,松下電器産業パナソニックシステムソリューション,NTTドコモ関西と共同開発した。

 同社のセールスドライバーはこれまでも,バーコード・リーダーを搭載したPDTを使って荷物の配達状況をセンターに送信していた。ただし,旧PDTは97年の導入以来,8年近くが経過し,故障時のメンテナンスなどに支障を来すようになってきたため,7th-PDTへの全面刷新を決断した。

 旧PDTは通信機能を搭載しておらず,配達完了後にNTTドコモのパケット通信サービス「DoPa」に対応した車載端末に接続してデータを送信していた。このため,ドライバーが配送車を離れている時間が長い都市部を中心に,配達情報がセンターの貨物追跡システムに反映されるまでに時間がかかっていた。

 また特に法人顧客の場合,配達時に集荷済みのほかの荷物の配送状況の確認を求められるケースが多い。旧PDTには通信機能がないため,配送状況を調べるにはいったん配送車に戻ってMCA(multi channel access)無線でセンターと通話して確認していた。

 「迅速で確実なコミュニケーションを実現するには,新しいPDTには通信機能を持たせるしかないというのが結論。そこで高速大容量のパケット通信が可能なFOMAのCFカード型データ通信端末に目を付けた」(佐川急便本社東京本部の河野哲也ITシステム部SPソリューション課長)。現状ではFOMAの高速性を必要とするアプリケーションはないが,今後の利用法の広がりに対応できる可能性を考えて,旧世代のDoPaではなくFOMAを選択した。また,双方向の通信機能によって,荷物の配送管理をきめ細かくすると同時に,「顧客とのコミュニケーションを高める効果も期待した」(河野氏)。

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