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第3世代携帯電話で使われる
USIMカードとは?

2004/09/09

 日本は,世界で最も第3世代(3G)携帯電話の普及が進んでいる国だ。一口に3G携帯電話と言っても,IMT-2000国際標準で規定されている方式はいくつかあり,NTTドコモの「FOMA」やボーダフォンの「Vodafone Global Standard」(VGS)はW-CDMA(広帯域符号分割多元接続)方式を採用。一方,KDDI(au)はcdma2000方式を採用している。

 3G携帯電話のうち,W-CDMA方式のFOMAとVGSの端末内には,普通切手の半分ほどの小さなICカードが入っていることをご存じだろうか。購入時に一度は目にしているはずだが,意識したことがない人も多いかもしれない。

加入者情報や電話帳を格納
通信時にはカード装着が必須

図1 USIMカードはバッテリーのすぐ近くに入っている
図1 USIMカードはバッテリーのすぐ近くに入っている
加入者情報や電話帳情報を格納してある。携帯電話サービス事業者の独自拡張機能もある。
※図をクリックすると拡大図を表示します。

 電話端末のバッテリーが収納されている場所のすぐ近くにICカード用のスロットがあり,端末使用時にはそこに収まっている(図1)。バッテリーを取り外さないと抜き差しできないようになっているのは,データの破壊を防ぐために脱着時には必ず電源を切る必要があるからだ。

 このICカードを,3G携帯電話では一般に「USIM(universal subscriber identity module)カード」と呼んでいる。W-CDMA方式の3G携帯電話には必ず搭載されるカードである。NTTドコモは,独自の機能拡張を施しており,カードの規格を「UIM」(user identity module)と称し,「FOMAカード」の製品名で提供している。ボーダフォンは,そのまま「USIMカード」と呼んでいる(写真1)。

 一方,KDDI(au)が採用するcdma2000方式でも,搭載は必須ではないがUSIMカードの規格が定められている。cdma2000方式では,「R-UIM」(removable-user identity module)と呼ぶことが多い。すでに中国や香港ではR-UIMを使った携帯電話が提供されている。国内では現在は搭載端末はないが,KDDIが搭載を検討している。

写真1 NTTドコモとボーダフォンのUSIMカード
写真1 NTTドコモとボーダフォンのUSIMカード
上がNTTドコモの「FOMAカード」,下がボーダフォンの「USIMカード」。いずれも中央の切り込み部分で切り離して,携帯電話に装着する。接触型のICカードであり,金色部分が接点になる。
写真2 端末に装着するUSIMカード
写真2 端末に装着するUSIMカード
FOMAとVGSでは,通話用端末だけでなく,データ通信用のカード型端末でもUSIMカードを装着して利用する。
※図をクリックすると拡大図を表示します。

 USIMカードには,いくつかの機能がある。最も重要なのが,加入者の情報。これまでの日本の携帯電話では内部のメモリーに書き込まれていた加入者情報が,FOMAとVGSではUSIMに書き込まれている。このため,USIMカードを装着しないと電話機としての通信機能が使えない。ネットワークとの通信制御の情報も含んでいる。

 USIMカードは,電話機型の端末だけでなく,データ通信用のカード型端末でも必要だ(写真2)。

 さらに,電話帳情報やショート・メッセージ(SMS:short message service)のメール情報を記録することもできる。加えて,携帯電話サービス事業者独自の拡張機能もある。

 USIMカードの役割と,それによって何ができるかを見ていこう。

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