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ケータイを内線に使う新サービス
モバイル・セントレックスとは?
【前編】

2004/07/22

 企業であれ官公庁であれ,人が集まって仕事をしている場所に必ずあるものの一つが「内線電話」。かつてオフィスの机といえば“内線電話機と積み上がった書類”というのが象徴だった。今は机の真ん中にはパソコンが居座っているが,内線電話機は相変わらず机の一角を占めている。

写真1 NTTドコモの「N900iL」
写真1 NTTドコモの「N900iL」
PASSAGE DUPLEに対応する無線LANとFOMAのデュアル端末。iアプリDX,赤外線リモコン,キャラ電に対応しないほかは,通常のFOMA900iシリーズと同等の機能を備える。内線通話用に無線LAN機能を装備するのが特徴。NEC製。

 この内線電話を,携帯電話に置き換えようとする動きが急だ。有線の内線電話網に代えて,携帯電話を“内線電話”としても使えるようにする。内線の交換機能を従来のPBXから携帯電話サービス事業者側へ移す,いわゆる“モバイル・セントレックス”サービスも,その一環である。

 KDDIが6月にau携帯電話を使った内線通話サービス「OFFICE WISE」(オフィス・ワイズ)を発表。7月にはボーダフォンが同社の第3世代(3G)携帯電話を使う「Vodafone Mobile Office」(ボーダフォン モバイル オフィス)を,NTTドコモは無線LANとFOMAのデュアル端末を使う「PASSAGE DUPLE」(パッセージ・デュプレ)を相次いで発表した(写真1)。

社内外どこでも着信可能
オフィスのレイアウト変更も容易

図1 “モバイル・セントレックス”で内線電話が携帯電話に置き換わる
図1 “モバイル・セントレックス”で内線電話が携帯電話に置き換わる
有線の内線電話網に比べて,企業もエンドユーザーも利便性が向上する。さらにコスト削減効果も期待できる。NEC製。
※図をクリックすると拡大図をご覧になれます。

 有線の内線電話を,無線の“コードレス電話”にする仕組みは,すでにPHSを端末とする構内コードレス・システム(事業所用コードレス)で実現されている。これに,携帯電話を内線電話機として無線で利用する仕組みが選択肢に加わった格好である。

 8000万契約を超える携帯電話だからこそ,今使っている携帯電話が内線電話としても使えたら,便利と感じるユーザーは多いはず。企業側も,外出時に使わせる携帯電話機と内線電話を一本化することで,コストを削減できれば,導入意欲は高まる。

 内線電話をコードレス化することのメリットは,大きく2つある。一つは,配線が不要になるため,オフィスのレイアウト変更などに伴う配線工事が不要になること。もうひとつは,電話機が“デスク”ではなく“個人”に付随することによるメリット。離席していても,本人の電話機に着信があれば,すぐに応対できる。電話を取り次ぐための要員を確保する必要もなくなる(図1)。もちろん,携帯電話だからオフィス外でも電話を受けられる。

 さらに携帯電話を内線電話にする際に,既存のPBXなどの内線交換システムを撤去できるなら,その分の運用・保守コストも削減できる。有線の内線電話を完全になくせない場合でも,規模を縮小できればコスト負担は軽くなる。

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