秋田大学医学部附属病院は8月,ICタグを使って,患者の取り違いや投薬ミスを防ぐシステム「医療過誤防止システム」を導入した。患者に注射液を投与する前に,患者と注射液に付けてあるICタグをPDAに取り付けたリーダーでそれぞれ読み込む。これらのデータを無線LANでサーバーに送信し,サーバー側で管理している「患者と投与する注射液の組み合わせ」と突き合わせることで,間違った注射液を患者に投与することを防ぐ仕組みだ。患者が身につけるICタグはリストバンド型,注射液に付けるICタグはラベル型をそれぞれ利用している。

 リストバンド型のICタグは看護師も身に付けており,このICタグも注射液を患者に投与する際に読み込んでおく。これによりサーバー側では,どの看護師が,どの患者に,どのような注射液を投与したのかという履歴も管理できるようになっている。

(松浦 龍夫=日経システム構築)