ボーダフォンは5月23日,午前3時45分から午前8時13分にかけて,通信障害が発生したことを公表した。この間,第3世代の携帯電話56万5100台は「圏外」が表示され,音声通話やデータ通信が一切できなかった。障害の影響を受けたエリアは,北海道エリア,東北・新潟エリア,北陸エリア,関東・甲信エリア。ボーダフォンの第3世代携帯の契約数は約105万台で,その半分の利用者が影響を受けたことになる。

 障害は,東京都豊島区にある,携帯電話の位置情報を管理するシステムのデータベースがダウンしたことで起こった。「システムは2重化していたがうまく機能しなかった」(ボーダフォン広報部)という。このデータベースは,かかってきた電話を携帯電話に接続する場合や,通話エリア(関東・甲信エリアや関西エリアなど)ごとに異なる課金方法を適用する場合などに参照する。また,新しい基地局を設置した場合や,携帯電話番号を新しく割り当てられた際にデータベースを更新することがある。

 「データベースを再起動して復旧させた。(システム・ダウンの詳細な原因は)現在調査中でまだ分かっていない。サービスを止めることができないので,調査に時間がかかっている」(ボーダフォン広報部)。ボーダフォンへは午前10時までに260件の問い合わせがあった。「お客様に迷惑がかからないよう再発防止策も含めてしっかり対策する」(同)とした。

(松浦 龍夫=日経システム構築)

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