キヤノンイメージングシステムテクノロジーズは3月23日,プリンタに非接触ICカード(FeliCa)を使った認証機能を追加する情報漏えい防止製品「NetHawk DSSX」を発表した。クライアントからプリンタに印刷指示を出した際,プリンタに接続したNetHawk DSSXの内蔵ICカード・リーダーに非接触ICカードをかざして認証するまで,プリンタから出力しないようにできる。個人情報などの重要情報が,印刷物の盗難やのぞき見によって流出するのを防げる。対応するプリンタはキヤノンのSateraシリーズ。価格は9万8000円から。販売開始は5月中旬。

 NetHawk DSSXは,社内LANとプリンタの間に設置する認証ゲートウエイである。NetHawk DSSXには,あらかじめ利用者のユーザー名とパスワード,ICカード固有のIDを登録しておく。印刷時の認証には2通りの方法がある。一つは印刷時にクライアントPC上でユーザー名とパスワードを入力する方法で,その後,プリンタに接続したNetHawk DSSXにICカードをかざすと,プリンタから印刷物が出てくる。ユーザー名とパスワードは,2回目の印刷から自動入力にすることもできる。

 もう一つの認証方法は,クライアントPCにもICカード・リーダーを接続して利用する方式。ユーザー名とパスワードを入力する代わりに,クライアントPC側でICカードをかざして認証する。その後,プリンタ側のNetHawk DSSXに同じICカードをかざすと印刷物が出力される。

 NetHawk DSSXでは,SuicaやEdyといったFeliCa仕様の非接触ICカードであれば,どれでも認証に利用できる。携帯電話に非接触ICカード機能を搭載したモバイルFeliCaも使える。

(松浦 龍夫=日経システム構築)