アダプテックジャパンは,SCSIの後継技術である「Serial Attached SCSI(SAS)」仕様の新製品を2005年第2四半期に出荷する。出荷を予定している製品は,サーバーに装着するSAS用のホスト・バス・アダプタ(HBA)と,SASインタフェースを持った外部ストレージ装置。HBAは4月,外部ストレージ装置は5月以降の出荷になる予定である。

 Serial Attached SCSI(SAS)とは,SCSI技術の標準化団体「SCSI Trade Association」が策定したSCSIの後継仕様。現行のSCSIはパラレル転送方式でバス・アーキテクチャだが,SASはシリアル転送方式でポイント・ツー・ポイントのアーキテクチャを採用している。そのほか,(1)SASインタフェースはSASとSerial ATAの2種類のデバイスをサポートする,(2)「SAS Expander」というネットワーク製品を使うことでファイバ・チャネルを用いたSAN(Storage Area Network)のように使うことができる---といった特徴を持つ。

 最初のSAS 1.0仕様では,ネットワーク1本の転送速度を300Mバイト/秒(3Gビット/秒)と規定している。ネットワーク1本では現行のUltra320 SCSIより若干性能が劣るものの,「Wide Link」という技術により4本のネットワークを束ねて合計12Gビット/秒として使うことができる。アダプテックジャパンが4月に出荷を予定しているHBAは,4ポートを備えた製品になる。

(松山 貴之=日経システム構築)