情報システムの要求開発の体系化を目指す団体「要求開発アライアンス」が設立される。3月15日の設立に向けて,設立準備会が活動を開始。2004年末に策定した要求開発方法論「Openthology(Open Enterprise Methodology)」を,1月25日にホームページ(http://www.openthology.org/)で公開した。

 同アライアンスの活動方針は,「要求開発宣言」に表れている。この宣言は,昨年の12月,有志が合宿を張ってディスカッションした結果をまとめたもの。以下に例示したように,要求開発の重要性や,要求開発へのアプローチを記した,全6項目から成る。

 要求開発宣言---情報システムに対する要求は,あらかじめ存在しているものではなく,ビジネス価値に基づいて「開発」されるべきものである。

 情報システムと業務活動との相互作用---情報システムは,それ単体ではなく,人間の業務活動と相互作用する一体化した業務プロセスとしてデザインされ,全体でビジネス価値の向上を目的とするべきである。

 モデルと可視化---「ビジネスをモデルとして可視化する」ということが,合意形成,追跡可能性,説明可能性,および継続的改善にとって,決定的に重要である。

 同アライアンスは,2003年に活動開始した私的勉強会「ビジネスモデリング研究会」を母体としている。
 
 アライアンス設立準備会のメンバーは以下のとおりである(敬称略)。安井昌男,平鍋健児(永和システムマネジメント),山岸耕二,依田智夫(シナジー研究所),細川務(日本総合研究所),河野正幸(ウルシステムズ),萩本順三(豆蔵)。

(森山 徹=日経システム構築)