三井物産セキュアディレクションは1月13日,メールを暗号化するゲートウエイ・ソフト「Voltage IBE Gateway Server Ver.1.2」を発表,同日より出荷を開始した。メールの暗号化に使う公開鍵として送信先のメール・アドレスを使うため,暗号鍵の管理が容易である。

 メール・サーバーとインターネットの間に,同製品をインストールしたサーバーを設置する。送信元PCから送信されたメールは,Voltage IBE Gateway Serverで暗号化されてから送信先PCへ送信される。Voltage IBE Gateway Serverには,「特定のドメインへのメールだけを暗号化する」といった暗号化の条件を登録できる。

 暗号メールを読むために,特別なソフトをPCへインストールする必要はない。Voltage IBE Gateway Serverは,同サーバーへ誘導するためのHTMLファイルを添付して暗号メールを送信する。このHTMLを通じてユーザー(メールの受信者)がアクセスすると,Voltage IBE Gateway Serverがメールを復号化し,それをブラウザで閲覧できるようにする。復号化されたメールがネットワークを流れるが,ブラウザとVoltage IBE Gateway Server間の通信にHTTPSを使うことで盗聴を防いでいる。

 このほか,Outlook Express,Outlookなどに対応するプラグイン・ソフトを使って復号化する方法も提供する。この場合,Voltage IBE Gateway Serverから事前に秘密鍵を取得しておき,それを使ってPC上で暗号メールを復号化する。

 価格はオープンだが,参考価格はサーバー1台の時で約250万円(ユーザー・ライセンス含まず)。

(吉田 晃=日経システム構築)