ウェブセンス・ジャパンは11月2日,Webフィルタリング・ソフトの新版「Websense Enterprise v5.5」を出荷開始した。価格は,50ユーザーの場合で年間31万円から。

 新版では,「リアルタイム・セキュリティ・アップデート(RTU)」と呼ぶオプションを新規に追加した。同社では,米国の研究施設「Websense Security Labs」で1日2400万件以上のサイトを対象に悪質なサイトやアプリケーションを調査しており,逐次データベースに登録している。RTUは,このデータベースと,ユーザー企業側のデータベースを,1時間などの短い間隔で同期をとることにより,ユーザー企業が脅威にさらされる時間を短くする。

 RTUの対象となるのは,「セキュリティ PG」と「Websense Client Policy Manger(CPM)」の2つのオプションのみ。前者はフィッシングや,スパイウエアなどを含む悪質なサイトへのアクセスを防ぐオプション,後者はクライアントにエージェント・ソフトをインストールして不正なアプリケーションの起動を防ぐオプションである。RTUの価格は,50ユーザーの場合で年間5万円から。

 Websense Enterprise自体の機能も強化した。まず,「アダルト」や「スポーツ」といったアクセス先の各カテゴリが,どのようなリスクに分類されるかを自社に適した形で再定義できるようにした(写真)。また,旧版では「Google」や「Yahoo!」が提供する画像検索機能を利用すると,全く無害なキーワードで検索しても不適切な画像が表示されることがあったため,これを防ぐ機能を追加した。

 このほか,CPMの新版(v5.5)では,複数のポリシーを設定できるようにした。従来は1つしか設定できなかったが,「社内」と「社外」,「勤務時間内」と「勤務時間外」といった場所や時間に応じてポリシーを使い分けることが可能になった。ユーザー権限によって異なるポリシーを設定する機能や,管理サーバーに長期間接続していないユーザーに警告メールを送信する機能なども追加した。

(榊原 康=日経システム構築)