PFUは,セキュリティ対策が不十分なPCを社内LANに接続させないようにする製品「PFU検疫ネットワークシステム」を7月末に出荷する。PCのセキュリティ対策状況をチェックするソフトウエア「iNetSec Inspection Center」と認証VLAN機能を備えるトップレイヤーネットワークスジャパンのスイッチ「Secure Controller」を組み合わせたもの。PCのセキュリティ対策状況をチェックするエージェント・ソフトをActiveXとして実装してあるため,事前にPCに導入する必要がない。

 社内LANに接続したいユーザーは,WebブラウザからiNetSecに接続し,ユーザー認証を受ける。正規ユーザーであることが確認されると,ユーザーのPCにセキュリティ対策状況をチェックするためのActiveXがダウンロードされる。ActiveX経由でiNetSecに送信された対策状況が,あらかじめ定義してあるセキュリティ・ポリシーに合致すれば,そのPCが社内LANにアクセスできるようiNetSecはSecure Controllerの設定を変更する。

 OSのセキュリティ・パッチやウイルス対策ソフトのパターン・ファイルは頻繁に公開される。これらセキュリティ・ポリシーを作成するための情報を確認し,iNetSecに登録する管理者の手間を省くため,「検疫辞書配付サービス」を提供する。最新のパッチやパターン・ファイルの情報をCSVファイルとして管理者にメールで配信する。管理者はこのファイルをiNetSecに取り込むことで,セキュリティ・ポリシーを最新の状態に保てる。

 価格は800万円(iNetSecのサーバー・ソフトおよび1000クライアント・ライセンス,Secure Controllerが1台の構成)から。環境構築サービス「システムインテグレーションサービス」は個別見積もりで提供する。運用サービス(保守サービス,検疫辞書配付サービスなど)が200万円/年から。管理できるPCのOSは,Windows 98/NT/Me/2000/XP/Server 2003。対応するウイルス対策ソフトはシマンテック,トレンドマイクロ,マカフィーの製品である。

(吉田 晃=日経システム構築)