エフ・エム・イー(本社:福岡市)は6月20日,社内からの情報漏えいを防ぐための製品「Forensic Wall System」を出荷開始する。販売は,ビィー(本社:東京都千代田区,TEL(03)3861-6107)が担当する。製品は,スイッチ「Forensic Wall Switch」と管理サーバー・ソフト「Forensic Wall Manager」からなり,価格は158万円(4ポートのスイッチ10台,管理サーバー・ソフトの3年間利用ライセンス)である。

 Forensic Wall Systemは,ファイルのダウンロードなどを検知し,遮断する機能を備える。防止できる不正な通信は,(1)Windowsサーバー上のファイルのダウンロードや印刷,(2)許可されていないユーザーのWindowsサーバー上の特定フォルダへのアクセス,(3)メール送信――である。通信が不正かどうかは,通信に含まれる文字列と,管理サーバーでファイルやフォルダへのアクセスが許可されているPCかどうかで判断する。不正検知に使う文字列は管理サーバー・ソフトで設定する。スイッチは,アクセス権がないPCの不正通信を検知すると,ポートを自動的に遮断する。2004年9月には,PCから送信されたSQL文に含まれる文字列を検知する仕組みを追加するという。

 スイッチを通過する通信内容は,管理サーバーでログに保存する。2004年7月には,ログを基に通信内容を管理画面上で再現する機能を追加する予定である。

 このほか,ネットワークに接続された未登録PCの通信も遮断できる。Forensic Wall Systemでは,あらかじめスイッチのポートに接続できるPC(MACアドレス)を登録しておく。未登録のMACアドレスが検知されると,自動的にポートを遮断し,そのPCが通信できないようにする。

(吉田 晃=日経システム構築)