富士通と米Sun Microsystemsは6月2日,次期SPARCとSolarisの新版を共同で開発していくことを発表した(写真,サン・マイクロシステムズ 代表取締役社長 DanMiller氏(左),富士通 代表取締役社長 黒川博昭氏(右))。2006年中ころまでに,共同開発したSPARCとSolarisを搭載したUNIXサーバー(コードネームはAPL:Advanced Product Line)を供給する予定。新しいUNIXサーバーは,富士通の「PRIMEPOWER」や米Sun Microsystemsの「Sun Fire」という名称はなくなり,ブランド名を統一する。新ブランド名は未定。

 今回の共同開発は,開発の効率化が狙い。プロセッサの開発コストが大きくなりつつある中,「共同開発することで,開発コストを削減できる。また,日本での製造は富士通がメインで行うことになり,今の5倍程度の製造量を確保できる。結果的に,UNIXサーバーの単価を下げることができる」(富士通 取締役専務 前山淳次氏)。

 Solarisの新版は米Sun Microsystemsが主体で開発するが,両社のサーバーやプロセッサの開発部隊が連携し一部の機能は富士通が担当する。次期SPARCは富士通が主体で開発する。SPARCのハイエンド・モデルには,富士通がメインフレーム向けに開発した半導体技術を用いる。

(岡本 藍=日経システム構築)