マイクロソフトは1月28日,中堅・中小規模の企業向けのサーバー・ソフト「Microsoft Windows Small Business Server 2003」の日本語版(以下,SBS2003)を2月2日に販売開始すると発表した。企業内での利用に機能を限定したバージョンを,従来の半額以下の価格で提供する。同時に,アロシステム,サードウェーブ,デル,東芝,NEC,日本ヒューレット・パッカード,富士通,ユニットコムから,SBS2003をプリインストールしたサーバー・マシンが販売される。ハード/ソフトを含め,9万円を切る製品もある。

 SBS2003は,同社が2001年4月に販売開始した「Microsoft Small Business Server 2000」の日本語版(SBS2000)の後継製品。中堅・中小規模の企業10万社から実際に聞き取り調査し,情報技術に関する予算不足や理解不足,管理者の不在といった諸問題を把握。それらの課題に応えられる価格帯と製品ラインナップを整えたという。「従来のSBSは,マイクロソフトが独り善がりに機能を詰め込んだオールインワン・パッケージ。だが,SBS2003は初めて中小企業の視点に立って製品化したもの」(常務執行役の眞柄 泰利氏)。

 まず,社内や部門内での利用に特化した「Standard Edition」を用意した。グループウエア・サーバー・ソフト「Exchange Server 2003 テクノロジ」,電子メール・クライアント・ソフト「Office Outlook 2003」,情報共有ポータル・ソフト「Windows SharePoint Services」,FAXソフト「共有FAXサービス」などを搭載する。リモート管理機能も備える。価格はオープンだが,実勢価格は11万9800円(5CAL付き)。28万7000円だったSBS2000の半額以下となる。

 上位バージョンとなる「Premium Edition」は,Standard Editionの機能に加え,インターネット・サーバーを兼務するための機能を備える。Webサイト作成ソフト「Office FrontPage2003」,データベース・ソフト「SQL Server 2000 テクノロジ」,ファイアウォール・ソフト「Internet Security and Acceleration Server 2000 Standard Edition テクノロジ」などが含まれる。参考価格は28万3800円。

(実森 仁志=日経システム構築)