トレンドマイクロは1月15日,ウイルス対策機能を備えたファイアウォール/VPNアプライアンス「GateLock Remote Appliance 5000/3000」(以下,GateLock 5000/3000と表記)を発表した。クライアントPCが少ない大企業の支店などの拠点や中小規模企業向け。2月16日から発売する。

 GateLock 5000が備える機能は,(1)ステートフル・インスペクション・ファイアウォール,(2)通信の暗号化にIPsecを利用するVPN,(3)通信パケットの中身を調べ,不正だと判断したパケットを遮断できる侵入防御システム,(3)HTTP,SMTP,POP3に対応するアンチウイルス・ゲートウエイ--である。GateLock 5000は,トレンドマイクロとファイアウォール・ベンダーの米NetScreen Technologiesが共同で開発したもの。NetScreenが2003年6月から出荷し,2003年12月にウイルス対策機能が追加された「NetScreen-GT5」とほぼ同じ機能を備える。違いは,管理ツールが提供する機能にある。GateLockに付属する管理ツールでは,支店などに設置した複数のGateLockと,2004年第1四半期に発表予定のパソコン向けウイルス対策ソフトを一元管理できる。

 GateLock 3000は,侵入防御システムを搭載していないほか,接続可能なパソコン台数や処理性能を抑えたGateLock 5000の廉価版である。

 接続できるパソコン数は,GateLock 5000が10台,GateLock 3000が5台。1年間のサポート料を含む価格は,GateLock 5000が14万8000円,GateLock 3000が9万2000円。

(吉田 晃=日経システム構築)