インフォテリアは8月11日,システム連携用ソフトの新版「ASTERIA 3」を発表した。新版の主な強化点は,ビジネス・プロセス管理(BPM)機能の追加と,ASTERIAで用いるコンポーネントの開発機能SDK(Service Development Kit)の追加である。10月1日に出荷開始する。

 ビジネス・プロセス管理は,業務フローをGUI画面で視覚的に設定できるシナリオ機能と,それを実行するエンジンを用意する。システム間の連携が長時間にわたる処理(ロング・トランザクション)や条件分岐する処理などを容易に開発できる。システムの状態を管理しながら業務フローを実行する。

 ASTERIAの現バージョンR2では,ASTERIAで用意するコンポーネントをつなぐフローを記述する機能を備えていた。新版では,コンポーネントを組み合わせて作成したアプリケーションをさらにコンポーネント化し,それらを結ぶフローを記述できるようになった。従来,RosettaNet対応などBtoBプロトコル処理機能としてオプションで提供していた部分を,独自に開発できるようにしたイメージである。

 SDKは,Javaで記述してコンポーネントを作成するためのもの。これまではコンポーネントを開発するためのAPIを限定的に開示していたが,今回公開した。

 製品構成は,実行環境と開発環境に分かれる。実行環境は,BPM機能や各種アダプタなどを含まない「ASTERIA Server 3 Standard Edition」が1CPU当たり320万円,すべてを含む「ASTERIA Server 3 Enterprise Edition」が1CPU当たり800万円。開発環境の「ASTERIA Designer 3」が1ライセンスで80万円である。実行環境の稼働OSは,Windows NT4.0/2000,Solaris 8/9,hp-ux11i,AIX5L,Red Hat Linux 7.3/8.0/9,開発環境の稼働OSは,Windows XP/2000。

(森側 真一=日経システム構築)