セキュリティフライデーは2003年6月19日,エンドユーザー向けパスワードの診断,強化,記憶支援ツール「認術修業」を発売すると発表した。7月上旬から出荷する。

 パスワードが推測されたり,のぞき見られたりしたために,他人にアカウントを使用される事件が多発している。認術修業は,社内エンドユーザー向けに,パスワードの正しい作成方法を教育し,その運用を支援するツールである。忍者の絵を使ったアニメーションなども取り入れ,親しみやすくした。

 診断機能は,自分の使用しているパスワードを入力すると「どの程度推測されやすいか」を判定する機能。クラッカが使っているパスワード推測アルゴリズムに基づき,何日で破られてしまうかを計算し表示する。

 強化機能は,パスワードのどこをどう変えると,破られにくくなるかをシミュレーションにより体験,学習できる機能。

 記憶支援機能は,破られにくいが覚にくいパスワードを作成した際に,その記憶を助ける機能である。具体的には,認術修業がランダムな英数字が埋め込まれたマス目を生成するので,ユーザーは自分で決めた配置ルールに従いパスワードの文字列を紛れ込ませ,それを印刷したものを所持する。配置ルールさえ覚えておけばパスワードをマス目から拾い出すことができる。

 Windows Me/2000/XP上で稼働する。また,Flash Playerが必要。インターネットからのダウンロードにより販売する。価格は6000円。2003年6月23日に,セキュリティフライデーのサイト上で試用版を公開する。

(高橋 信頼=日経システム構築)