Windows 2000 Serverのターミナル・サービス機能を利用していますが,セキュリティ上の理由で,可能な限り通信を暗号化し,利用するポート番号をデフォルトのものから変更するようにとの通達がきました。ターミナル・サービスが利用するポート番号を変更したり,通信を暗号化したりすることは可能でしょうか。また,可能な場合には,どのように設定すればよいのでしょうか。
ターミナル・サービスの通信の暗号化は,図1のように「ターミナル・サービス構成」という管理ツールで設定・確認します。このツールを起動すると左側に[ターミナルサービス構成]がフォルダとして表示されます。その中の[接続]にある[RDP-Tcp]のプロパティに暗号化レベルの設定が用意されています。 暗号化レベルの設定には[高][中][低]の3通りがあり,各々には表1のような意味があります。デフォルトでは[中]のレベルが設定されており,クライアントからサーバーへの通信とサーバーからクライアントへの通信の双方が56ビットRC4という方式で暗号化されています。セキュリティを強化したい場合,この設定を[高]にするとよいでしょう。
ポート番号変更はレジストリを設定 接続を追加したなどで上記レジストリ・キーにconsoleとRDP-Tcp以外のノードが存在する場合,同様に各ノードを展開してPortNumberに関する値のデータを個別に変更する必要があります。
以上は既に作成されている接続のポート番号を修正する設定になります。今後,新しく作成する「接続」のデフォルトのポートを最初から変更したいという場合には,レジストリ
クライアント側でもポート番号を変更 Windows 2000のターミナル・サービス・クライアントからデフォルト以外のポートにアクセスする場合は,若干面倒です。Windows 2000のターミナル・サービス・クライアントにはポート番号を指定する設定欄がなく,別途作成した設定ファイル(cnsファイル)を修正する必要があります。
cnsファイルの実体は図5のような形式のテキスト・ファイルですので,任意のテキスト・エディタで開いて,
Server Port=3389
という行の3389という数値をサーバーで設定したポート番号に変更します。変更したら,クライアント接続マネージャの[ファイル]-[インポート]からそのcnsファイルをインポートします。これによりポート番号の変更が反映されますので,以降はクライアント接続マネージャの該当する接続をクリックすることでアクセスが可能です。詳細についてはマイクロソフトのサポート技術情報187623も併せて参照してください。
高橋 基信
NTTデータ 基盤システム事業本部 システム方式技術ビジネスユニット
第一技術統括部 第一システム方式技術担当 シニアエキスパート |
ターミナル・サービスが利用するポート番号を変更したい
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