Windowsの不正コピーを防止するための認証制度。Windows XPのユーザーが,マイクロソフトのWeb サイト(該当サイト)で認証を受け,正規品であると認められると,特典のソフトウエアを無償でダウンロードできる。正規のWindowsを利用する付加価値を高め,不正コピーを防止する狙いがある。「Genuine」には「本物の」「正真正銘の」などの意味がある。

 WGAプログラムは,米国では2004年9月から,国内では2005年3月から,それぞれ試験運用を開始した。日本市場は不正コピーの割合があまり多くないこともあり,マイクロソフトはWGAプログラムを「Windowsユーザーのための特典提供プログラム」と位置付けている。2005年4月中旬時点では,特典のソフトとして「Photo Story 3 for Windows」が提供されており,今後も追加される。

 WGAプログラムにおける認証手順は次の通り。まず,特典ソフトをダウンロードしようとすると,ActiveXコントロール形式のプログラムがダウンロードされ,Windows XPが正規品かどうかの確認が始まる。ActiveXコントロールは,プロダクト・キー,OSのバージョンなどをMicrosoftに送信し,正規品かどうかを判定する。この後,パッケージ版またはDSP(Delivery Service Partner)版を使用していて,ライセンス認証がまだの場合は,ライセンス認証用のWebページに切り替わる。パソコンにプリインストールされたOEM版の場合は,パソコン本体に張られたシール(COA:Certificate of Authenticity)に書かれているプロダクトIDを入力する画面が現れる。プロダクトIDを紛失した場合や,入力したプロダクトIDが間違っていた場合は,パソコンのメーカー名,購入国名,購入店名の入力を求められる。この情報で認証されると,ダウンロードが可能になる。

 WGAプログラムは,2005年後半をメドに本格運用へ移行する。これ以後は特典ソフトだけでなく,Windows Updateサイトやダウンロード・センターからダウンロードするときに,必ずWGAによる認証が必要になる。WGAの認証は一度受ければ,キーがハードディスクに格納され,以降の認証は不要になる。なお,Windowsの自動更新機能でダウンロードするセキュリティ・パッチなどの修正プログラムは,本格運用への移行後も認証なしでダウンロードできる。本格運用に移行した時点では,Windows 2000もWGAプログラムによる認証の対象になる予定だという。