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操作方法の特殊さを克服してNTBackupを使いこなす

2005/04/07
出典:日経Windowsプロ 2005年4月号  
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

■Windows Server 2003にはバックアップ・ツール「NTBackup」が付属しているが,操作方法が特殊で使いにくい問題がある。
■NTBackupの特殊さを解説し,スケジュールを設定して定期的にバックアップを実施する方法を紹介する。
(2005年4月号「Windowsテクノロジ徹底解説」より)

(Bill Stewart)

 


 システムの障害時にデータを復旧させるためには,普段からの定期的なバックアップが欠かせない。Windows 2000/Windows XP/Windows Server 2003には,テープ・メディアを管理する「リムーバブル記憶域」管理コンソールや,バックアップ・ツールの「NTBackup」が標準で付属している。NTBackupにはタスク・スケジューラも統合されており,定期的にデータをテープへバックアップすることが可能だ。

 だが,リムーバブル記憶域,NTBackup,タスク・スケジューラのオンライン・ヘルプは,それぞれ個別に表記されていて,相互作用に関する説明がきちんと行われていない。また,NTBackupはウィザードを備えているものの,一貫性を保った定期バックアップの設定をしようとする場合,ユーザーからは「操作が複雑だ」という不満をよく聞く。小規模な事業所では,NTBackupがあまりにも複雑で使いにくいため,サード・パーティ製のバックアップ・ソフトを購入したという例も多く見てきた。

 この記事では,Windows Server 2003のスタンドアロン・サーバーに対して,1台のテープ装置を接続したケースを想定して,NTBackupやリムーバブル記憶域管理コンソールの使い方,定期バックアップの方法,バックアップに失敗したテープの取り外し方法について紹介していく(図1)。なお,オートローダのような装置を使用している場合は,ここで紹介する操作方法が当てはまらない可能性があるので,注意してほしい。


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図1●「NTBackup」を使ったバックアップの流れ

テープの割り当て方法を理解する


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図2●「リムーバブル記憶域」管理コンソールの画面
 リムーバブル記憶域は,テープを含むリムーバブル・メディアを管理するコンソールである。[スタート]−[ファイル名を指定して実行]で,「ntmsmgr.msc」と入力すると,管理コンソールを開くことができる(図2)。

 リムーバブル記憶域に表示される[メディアプール]とはリムーバブル・メディアの論理的な集まりである。メディア・プールは,NTBackupのような特定のアプリケーションが使う「アプリケーション・プール」と,アプリケーションが使っていないメディアを管理する「システム・プール」に分類できる。さらに,システム・プールは,[空き][インポート][非認識]の3種類に分かれる。

 NTBackupは最初に起動されたとき,リムーバブル記憶域の[メディアプール]の配下に[Backup]という項目を作成する。これは,アプリケーション・プールの1つで,NTBackupで使用するテープはここに割り当てられる。NTBackupで定期的にバックアップを実行するには,この[Backup]に割り当てたテープを必ず使用しなければならない。

 テープ装置にテープを挿入すると,テープの識別情報が読み取られ,メディア・プールのどこに割り当てられるかが判定される。そのテープがアプリケーションで使われていない場合は,テープをシステム・プールの配下に割り当てる。


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図3●NTBackupにテープを割り当てる手順
 その後,[スタート]−[ファイル名を指定して実行]で「ntbackup」と入力し,NTBackupを起動したら,NTBackupでもテープの割り当てをチェックする(図3)。ここで,ウィザード画面から詳細モードに切り替え,オプションで[ユーザーに確認を求めず,認識可能なメディアを使用することを常に許可する]を選択しておくといいだろう。NTBackupとリムーバブル記憶域の間で,テープの割り当て情報に矛盾があっても,NTBackupで使うテープが自動的にリムーバブル記憶域の[Backup]メディア・プールに移動される。

テープを認識できなくても対処できる
 NTBackupでもテープを認識できない場合は,改めてNTBackupへテープを割り当てる必要がある。未使用のテープを割り当てる最も簡単な方法は,そのテープを使って小規模なバックアップを実施することだ。

 まず,NTBackupの詳細モードの画面で[バックアップ]タブを選択し,右側のウインドウからCドライブの直下にある「boot.ini」のような小さなファイルを選択する。バックアップの格納先が[新規]になっていることを確認した後,[バックアップの開始]をクリックすると,[バックアップジョブ情報]画面が開く。デフォルトで入力されている内容は一般的なものなので,分かりやすく書き換えるといいだろう。[バックアップの説明]欄に入力する内容は,[メディアの復元と管理]タブの説明欄に表示される。この記事では一例として,「第1金曜日のバックアップ」と入力する。

 2つ目の欄に入力する「ラベル」は,NTBackupとリムーバブル記憶域の画面に表示するテープの名前である。ラベルを入力するときは,そのテープが定期的なバックアップで果たす役割を示す名前にするとよい。この記事では,毎月の第1金曜日にバックアップを実行することにしているので,「第1金曜日」としておく。準備が整ったら,[バックアップの開始]ボタンを押す。

 テープがブランクでない場合は,警告画面が表示される。正しいテープを挿入していることを確認したら,[はい]をクリックするとバックアップが始まる。これで挿入されているテープがNTBackupに割り当てられる。定期的なバックアップに新しいテープを使うには,一連の操作を繰り返す必要がある。

 割り当てられたテープは,リムーバブル記憶域の画面で一覧表示できる。左ウインドウにあるメディア・プールを展開して[Backup]を展開し,使用しているテープ装置を選択する。

 NTBackupにテープを割り当てようとしたときに,いくつかのエラー・メッセージが表示されることがあるかもしれない。その場合は,テープの割り当てを解放して再割り当てを行う必要がある。テープの割り当て情報を解除するには,リムーバブル記憶域コンソールに表示されているテープを右クリックして,[すべてのタスク]−[解放]を選択して,続いて表示される[メディアの解放の確認]画面で,すべて[はい]を選択する。こうすることで,テープを[空き]メディア・プールにドラッグ&ドロップで移動できる。この手順が済んだら,再度バックアップを実行してみよう。
(次のページへ続く)


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