Q

移動ユーザー・プロファイルを使って,デスクトップなどのユーザー・データをサーバーに保管するようにしています。しかし,いつもと同じようにログオンしてみたところ,デスクトップが新規ログオン時の初期状態に戻ってしまいました。調べてみたところ,サーバーに保存しているプロファイルではなく,ローカル・プロファイルを使っているようです。何が起こったのでしょう?

A

アプリケーションやデバイス・ドライバの中には,ユーザー・プロファイルを開いて操作しているものがあります。その際に,何かのトラブルでユーザー・プロファイルを開いたままの状態で終了することがあります。移動ユーザー・プロファイルを使っている場合は,プロファイルを開いたままの状態でいると問題になることがあります。システムがプロファイルを閉じられないため,終了時の状態をサーバーに書き戻すことができないからです。

 サーバーに書き戻せないまま終了してしまうと,次回ログオンした際にエラーとなり,新しいローカル・プロファイルで起動することになります。このエラーが発生したかどうかは,イベント・ログに1517,1524,1500といったIDをもつイベントが残されているか管理者が確認すれば分かります。


△ 図をクリックすると該当サイトへ
図5●マイクロソフトはレジストリの利用状況を監視するプログラムをWeb 上で公開している
レジストリが開いたままになるといった不正な状況を発見すると自動的に修復しログオフ時にきちんと書き戻せるようにする

プロファイルの監視サービスを提供
 このような状態が発生しないようにマイクロソフトからUser Profile HiveCleanup Service(UPHClean)というプログラムが提供されています(図5該当サイト)。

 これは,プロファイルの利用状況を定期的にチェックし,エラーを発見すると自動的に解消して,サーバーにきちんと書き戻せるように修復するサービス・プログラムです。これをあらかじめインストールしておけば,今回のようなトラブルは回避できます。

 Windowsインストーラ対応のパッケージも公開されています。社内で移動ユーザー・プロファイルを使っている企業は,グループ・ポリシーを使ってユーザーに自動配布することも可能です。

John Savill's FAQ for Windows