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Windows 2000が頻繁にクラッシュするようになったので,デバイス・マネージャを使って組み込んでいるドライバを確認してみました(図1)。すると,NT 4.0のころに比べて表示されるドライバの数が少ないようです。NTFSのファイル・システム・ドライバなど,使っているはずのドライバも見当たりません。どうしてなのでしょう?


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図1●Windows 2000以降が搭載しているデバイス・マネージャで確認できるドライバはWindows NTの[デバイス]よりも少ない

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図2●Windows 2000以降のOSではシステム情報に使用可能な全デバイス・ドライバが一覧表示される
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Windows 2000以降で搭載しているデバイス・アプレットの[表示]メニューには[非表示のデバイスの表示]という項目があります。このメニューを有効にすることで,画面上に[プラグアンドプレイではないドライバ]というカテゴリが表示されるようになります(図1)。

 しかし,この設定を有効にしてもご指摘のNTFSなど,まだ表示されない一部のドライバがあります。Windows 2000/XP/2003でシステムが使用可能なデバイス・ドライバを確認したい場合は,デバイス・マネージャよりも[システム情報]のほうが便利です。NT 4.0の[デバイス]画面や,Windows 2000以降のデバイス・マネージャのような設定の変更などはできませんが,使用可能な全デバイス・ドライバをリストアップして表示します(図2)。


MMCの[システム情報]を利用
 例えば,Windows 2000では左側のペインで[ソフトウェアの環境]の下の[ドライバ]を選べば,NTFSを含むシステムで利用可能なほとんどのドライバが確認できます。Windows XPやWindows Server 2003では,[ソフトウェア環境]の下の[システムドライバ]を選択すれば同様の一覧画面が表示されます。

 この[システム情報]はマイクロソフト管理コンソール(MMC)対応スナップインの1つです。Windows 2000では管理ツールの[コンピュータの管理]内に標準で組み込まれていますし,Windows XP/2003では[ヘルプとサポート]のサポート画面から起動できます。面倒ならば,[ファイル名を指定して実行]から「winmsd.exe」を実行して直接起動することも可能です。

 このwinmsd.exeで起動できることで分かるように,[システム情報]は,NT 4.0で「Windows NT診断プログラム」と呼ばれていたツールの後継に当たります。

 既存環境との互換性を保つために,いずれの環境でも「winmsd.exe」で起動可能になっていますが,実際にはWindows 2000で「winmsd.exe」と入力すると「mmc.exe /s "%ProgramFiles%\Common Files\Microsoft Shared\MSInfo\MSInfo32.msc"」が実行されています。同様にWindows XPとWindows Server 2003では「%SystemRoot%\pchealth\helpctr\binaries\helpctr.exe -mode hcp://system/sysinfo/msinfo.xml」を実行するなど,環境に合わせて変更されています。

小森 博司