Windows 2000を導入したマシンのハードディスクにあらかじめ回復コンソールをインストールしています。しかし,このWindows 2000システムにサービス・パックを適用したところ,回復コンソールが入っている\Cmdconsフォルダ内のファイルが更新されていません。回復コンソールのファイルはサービス・パックでは更新されないのでしょうか?また,このフォルダ内のファイルを更新するにはどうしたらいいのでしょう。
Windows 2000には,システムの中核部分に障害が発生してセーフ・モードさえ起動しなくなったときのために回復コンソールという機能を用意しています。この回復コンソールを使うと,コマンド操作でシステムの修復を試みることができます(回復コンソールの詳細については日経Windows 2000の2000年12月号pp.258-263「Windows 2000 Professional注目機能を使いこなす:回復コンソール」を参照)。 回復コンソールは通常Windows 2000のCD-ROMもしくはセットアップ・ディスクから利用しますが,設定変更やソフトの追加/削除を頻繁に実行するユーザーの中にはあらかじめハードディスクにインストールしてしまっている人もいるでしょう。この場合は,システム・ディスクの\Cmdconsというディレクトリ内にシステム関連ファイルをコピーしておくことで,起動メニューから回復コンソールを利用できるようになっています。 しかし,ハードディスクにコピーされたファイル群は,そのシステムに搭載しているWindows 2000本体にサービス・パック(SP1,SP2とも)を適用してもアップデートされない仕様になっており,\Cmdcons内のファイルはサービス・パック適用前のままです。この状態の回復コンソールを使っていると,本来はサービス・パックで修正されているはずの問題が発生する可能性があります。
これらのファイルをサービス・パック適用後のものに更新するには,あらかじめサービス・パックを適用した状態のインストール・ファイルを用意しておくというWindows 2000の統合インストール(Slipstream)機能を利用しなければなりません。実際には,Windows 2000が動作するファイル・サーバーにて以下の手順で作業を実施します(図1)。
1. Windows 2000をインストールするためのフォルダ(例えば\Win2000)を作成し,ネットワーク共有に設定する。 このようにして用意したサーバーの共有フォルダに回復コンソールを更新したいWindows 2000システムから接続し,i386フォルダの配下から「Winnt32.exe/cmdcons」コマンドを実行すれば,回復コンソールを再インストールして最新のファイル群を更新されます(図中の(4)再インストール)。詳細についてはマイクロソフトのサポート情報(JP263125)を参照して下さい。 (瀧澤俊臣)
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ハードディスクにインストールした回復コンソールがサービス・パックで更新されない
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