部内でWindows 2000 Serverを導入し,スタンドアロンのファイル・サーバーとして運用しています。離れた場所に設置してあるため,普段はディスプレイの前にだれもいないのですが,ディスクの残り容量が少なくなったときに自動で知らせることはできますか。

 Windows 2000 Serverを遠隔管理するにはターミナル・サービスなどがよく使われます。しかし小規模なファイル・サーバーのディスク監視程度ならば,標準のパフォーマンス監視ツールが手軽です。定期的にシステムの状態をチェックし,異常をイベント・ログに記録したりネットワーク経由で管理者に知らせるなどの設定が可能です。

 あらかじめコマンド・プロンプトで“diskperfV-YV”を実行しておきます。これでWindows 2000のシステムがディスクのパフォーマンスを監視するようになります。

 初めにディスクの残り容量を調べる「カウンタ」を設定します。[スタート]メニューの[プログラム]から[管理ツール]-[パフォーマンス]を選択します。[ツリー]から[システムモニタ]を選びます。右側のペインのツールバーから[+]ボタンをクリックすると[カウンタの追加]ダイアログが開きます(図1)。[パフォーマンスオブジェクト]のリストから[LogicalDisk]を選び,[一覧からカウンタを選ぶ]のリストから[% Free Space]を選びます。右下の[一覧からインスタンスを選ぶ]リストからは残り容量を監視したいディスクのドライブ文字を選びます。

 次にこのカウンタの値を定期的にサンプリングして,一定のしきい値に達したときに警告を発するように設定します(図2)。[パフォーマンス]ツールの[ツリー]から[パフォーマンスログと警告]を選択,その中の[警告]を右クリックして[新しい警告の設定...]を選びます。適当な名前を設定すると[プロパティ]が開くので,[カウンタ]のリストに上で設定した[% Free Space]を追加し,しきい値を例えば「10以下」に設定します。[データのサンプル間隔]も併せて設定しておきます。これで残り容量が10%を切ると警告が出るようになります。実際の警告動作は[操作]タブで設定します。デフォルトではアプリケーション・ログに出力するだけですが,ネットワーク内の特定のマシンにポップアップ・ウインドウを表示させたり,任意のプログラムを起動させたりできます。

(日経Windowsプロ編集)

図1:ディスクの空き容量を計測するカウンタを作成する
“diskperf.exe”を実行した後,[管理ツール]―[パフォーマンス]で実際にディスクの空き容量を計測対象に加える。

図2:カウンタの監視と警告動作の設定
警告を新規作成し,監視するカウンタとしきい値などを設定する。警告動作はイベント・ログへの記録のほか,別のコンピュータのデスクトップにメッセージを出したり任意のプログラムの起動などを選択できる。