1つのネットワーク・プリンタを多数のユーザーで共有しています。最近困っているのは,プリンタが常に混み合っているため,印刷を急いでいるときでも長時間待たされることです。特に多忙な数人のユーザーの印刷を最優先させたいのですが,どのように設定すればいいのでしょうか。

 1つのネットワーク・プリンタ(装置)に対して複数の「論理プリンタ」を割り当て,それぞれに異なる印刷優先順位を設定すれば可能です。一般のユーザーは優先順位の低い論理プリンタを使い,忙しいユーザーは優先順位の高い論理プリンタを使うようにすれば,忙しいユーザーの印刷要求(ジョブ)を優先して印刷してくれます。

 各論理プリンタには1(最低)から99(最高)までの優先順位を設定できます。プリント・サーバーは優先順位の高い論理プリンタに対する印刷ジョブを先に処理し,それが完了したら優先順位の低い論理プリンタに対する印刷要求を処理します。

 プリント・サーバーにプリンタ装置をインストールした状態では,既に1つの論理プリンタが割り当てられています。デフォルトの優先順位は1(最低)なので,これを一般ユーザー向けの論理プリンタとして利用することにしましょう。

 忙しいユーザー向けに新しい論理プリンタを追加するには,プリント・サーバー上でプリンタの追加ウィザードを起動してください(図1)。既に存在する論理プリンタとは異なる名称で,同一装置に対する新しい論理プリンタを追加します。

 次に,追加した論理プリンタのプロパティを開きます。[詳細設定]タブの中にある[優先順位]の値を2以上の値にセットし,[OK]ボタンをクリックすれば,一般ユーザー向けの論理プリンタより高い優先順位が設定されます。

 最後に,忙しいユーザーのPC上でプリンタの追加ウィザードを起動し,この論理プリンタを通常使うプリンタとして設定しましょう(図2)。

(日経Windowsプロ編集)

図1:プリント・サーバー側の設定
1つのネットワーク・プリンタ(装置)に複数の論理プリンタを設定する。
図2:クライアントPC側の設定
忙しいユーザーは,印刷の優先順位が高い緊急印刷用プリンタに接続する。それ以外のユーザーは,デフォルトの優先順位(最低)が設定されている一般ユーザー用プリンタに接続する。