コマンド・プロンプトで"Program Files"など長いフォルダ名を入力するのが面倒です。簡単に入力する方法はありますか。

 "Document and Settings"や"Program Files"などWindows NT/2000で使われるフォルダには長い名前のものがあります。フォルダの中身をリスト表示する場合など,エクスプローラであれば,マウスを使って目的のフォルダをクリックするだけなので簡単です。ところが,コマンド・プロンプトではカレント・ディレクトリを"Program Files"に移動させるだけでもキーボードからフォルダ名を正確に入力する必要があり,面倒です。

 Windows XPのコマンド・プロンプト(cmd.exe)には,ファイルやフォルダ名を補完する機能があります。これは,フォルダ名の最初の数文字を入力し,TABキーを押すとカレント・ディレクトリを検索し,該当するファイルまたはフォルダを表示する機能です。例えば,図1下にあるように,「C:\」から「C:\Document and Settings」にディレクトリを移動する場合,「CD d」と入力してからTABキーを押すと,「CD "Document and Settings"」とフォルダ名が補完されます。この場合,「d」で始まるフォルダが複数ある場合は,何回かTABキーを押すことで別のファイルやフォルダ名を表示できます。キー入力の手間が省け,タイプ・ミスも少なくできる便利な機能です。

 ただし,Windows XPでは標準で使えるのですが,Windows NT/2000ではデフォルト設定のままでは使えません。補完機能を使うにはレジストリを変更する必要があります。レジストリ・エディタを使い,上にあるように,「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Command Processor」にあるCompletionCharのREG_DWORD値を9に設定します。設定はこれだけです。再起動しなくても補完機能が有効になります。

(日経Windowsプロ編集)

図:長いファイル名やフォルダ名をすべて入力しなくても自動で文字列を補完する設定
ファイル名を最初の数文字しか入力していなくても,TABキーを押せば該当するファイルやフォルダ名を補完する。