(David Chernicoff)

 米Microsoftは,新しい修正プログラム(パッチ)の配布サービス「Microsoft Update」を2005年半ばに提供開始するという約束をちゃんと守った(既報)。Microsoft Updateは既存の「Windows Update」に代わり,Windowsだけでなく,ほかの同社製アプリケーションのパッチも提供するので,すべてが1つのWebサイトで完結する。

Officeのパッチも自動で適用
 同社のWebサイトから入手できるMicrosoft Updateは,他のMicrosoft製品を利用しているユーザーだけでなく,Windowsだけのユーザーにとっても便利なサービスだ(該当サイト)。定期的にMicrosoft製アプリケーション(現在はOfficeとExchange Server,SQL Serverなど)を更新する高い優先度を付けられた更新は今後,ベースOS用の更新と同じ扱いを受けるようになる。Microsoft Updateは,「自動更新」機能と一緒に動作する上に,自動更新で使えるようになったパッチのダウンロード技術も使う。従って,新しい「自動更新」機能をインストールしておくべきだ。

 Microsoft Updateが適用するパッチは,「重要な更新プログラム」「セキュリティ更新プログラム」などの「優先度の高い更新プログラム」と区分されているものである。それはOfficeがよく受け取るような,マイナーな機能の更新や変更は提供しない。だから,やはりそうしたタイプの更新を入手するために,時々手作業でアプリケーションを更新する必要がある。例えば,Office用のオプションや機能の更新,テンプレート,クリップ・アートのようなアドオンを受け取るためには,「Office Online」サイトにアクセスして該当ファイルをダウンロードする必要がある(該当サイト)。Microsoftが言うセキュリティと信頼性の向上というゴールからすると,この仕様は妥当なものであろう。

一部のソフト更新は手動での適用が必要
 私が常に更新された状態に保つよう注意している一番大事なシステムでチェックしたところ,適用していない優先度の高い更新プログラムは検出されなかった。しかし,2つのソフトウエアの更新(Windows Media Connectと新しいHighMATドライバ)が私のモニター用のハードウエアの更新と一緒に利用可能だった。このように,一部の更新プログラムは手作業でダウンロードして,インストールしなくてはならない。

 Microsoft Updateは,Windows XPとWindows Server 2003,そしてWindows 2000 Service Pack 3(SP3)以降で稼働する。それらのOSと,Office XP/2003,Exchange Server 2000/2003,SQL Server 2000 SP4以降に対しては自動更新でパッチを提供する。

 もし,Microsoft Updateを削除することを選択すると,あなたのコンピュータはOSに付属してきた既存の自動更新のバージョンに戻る。そして,いずれにしてもサポートされたアプリケーションに対するマイナーな更新をチェックする必要はある。Microsoft UpdateサービスによってカバーされないMicrosoft製アプリケーションのための更新もしかり。既存のWindows Updateサイトは,当分の間は利用可能である(該当サイト)。だが,Windows Updateにアクセスすると,お知らせ欄でMicrosoft Updateへ移行するように勧めている。あなたが,Microsoft Updateがサポートするアプリケーションを使っているなら,すぐにそうするべきだ。