すぐに使えるSQL BOXがほしい Windows Server 2003 とSQL Server 2000 が事前に適切に導入されているサーバーが,各メーカーから販売されていたらどうでしょう。サーバーにはメーカーの技術者によって,適切なドライバや監視ツールが導入されています。ユーザーはRAID コントローラの設定について調べる必要もありません。 ドメインへの参加やパスワードなどの基本的な設定は,ブラウザからできるようになっています。ハードディスクもRAIDによって冗長化され,パーティションも扱いやすいサイズに区切られています。CALもWindows,SQL Serverとも含めて固定です——。 こうしたSQL BOXがあれば,ユーザーはシステムの選定に当たって,ハードディスク容量やバックアップ手段などを注意すればいいだけです。設置する方も,箱から出してブラウザで10分ほど設定するだけです。 さらに,レポーティング・サービスや,Analysis サービス,HTTP インターフェース・サポートもブラウザから簡単に設定できれば万全でしょう。もちろん,SQL BOXでは対応できない,高い技術力と経験をつんだデータベース技術者が必要となる場面もあります。しかし,パッケージ・アプリケーションのためにSQL Serverを使うのであれば,SQL BOXのような使いやすさが欠かせません。 実は,数年前からSQL BOXを提案していました。今回,SQL Serverの責任者に直接お願いできたので,今後の展開を楽しみにしています。
Microsoftと会話しよう データベースのXCOPY機能とは,SQL ServerのデータベースをAccessのMDBファイルと同様に,簡単に扱えるようにする機能です。 今のSQL Serverでは,アプリケーションに専用のデータベースが必要とされる場合,データベース管理者権限でSQL Serverにデータベースを登録し,適切なログインとユーザーを割り当てる必要があります。さらにバックアップやリストアは,データベースの管理者権限を使って,SQL Serverのツールから行う必要があります。 しかし,SQL Serverをリレーショナル・データベース・エンジンとしてだけ使いたい場合,これらはどれも冗長です。SQL Server 2005では,データベース・ファイルをSQL Serverに登録することなく,アプリケーションから利用できるようになります。アプリケーションを終了するとデータベース・ファイルはSQL Serverから自動的に切り離されます。データベースのバックアップ/リストアは,ファイルをコピーするだけです。これなら,データベース運用管理を知らない方にでも扱ってもらえます。 Microsoftの方々と頻繁に意見交換をしていると,それぞれの担当者が製品の利用者の意見を聞きたがっていることが分かります。私たちと話をしているときも,ちょっとしたことでもメモを取り,背景や具体的な内容を聞いて来るほどです。 一方日本では,意見交換に慣れていない利用者も多いようです。そこで私は,コミュニティのみなさんの要望を見つけ出し,できる限りMicrosoftへ伝えるようにしています。 みなさんもご意見があるのでしたら,Microsoftにぜひ伝えてほしいと思います。直接言いにくい場合は,PASSJやMS MVPのメンバーに相談していただければと思います。
(日経Windowsプロ2004年12月号より)
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Microsoft MVPとは… |
Microsoft MVP(Most Valuable Professional)とは,MS製品のユーザー会やメーリングリストなどでユーザーのサポートをしている人の中でも,特に貢献度が高いとMSが認定したプロフェッショナル。Windows ServerやSQL Serverなど部門ごとに認定されている。 |