(David Chernicoff)

 私は最近,かなりパニくった読者から電子メールを受け取った。その読者は,2つのある実際の業務に使っているWindows XPのマシンに,「Service Pack 2 Release Candidate 1」(以下SP2 RC1)をインストールしていた。すると,そのタスクの1つが,SP2 RC1をインストールした状態では,正常に動かないことに気が付いて,びっくりしたのだ。

XP SP2のアンインストール方法が分からない!
 この読者のIT部門では既に1カ月以上前にSP2 RC1をインストールしており,SP2 RC1インストール後も多数のアプリケーションをインストールしていた。いくぶんおどおどしながら,話してくれたところでは,当のIT部門はSP2 RC1をどうやって削除するか分からなかったので,随分心配したとのことである。

 この読者の至極単純な問題について,私が考えたことを話してみたい。まず私は,コントロール・パネルにある[プログラムの追加と削除]を起動して,そこからサービス・パックを削除するように指示した。しかし,SP2アップデートが「現在インストールされているプログラム」のリストにない,と聞いたときの私の驚きようは容易に想像できるだろう。

[プログラムの追加と削除]の[変更の表示]をチェック
 そこで私は自分が使っているSP2 RC1適用済みのコンピュータを見てみることにした。すると,なるほど確かにリストの中に,「SP2」はなかったし,それどころか,SP2 RC1をインストールしてから適用したアップデートも,全く表示されていなかった。しかし,[プログラムの追加と削除]のウインドウのてっぺんに[Show Updates]という小さなチェック・ボックスがあるのを見つけた(編集部注:日本語版では[変更の表示])。このチェック・ボックスをクリックすると,魔法のようにインストール済みのアップデート(例えばホットフィックスやサービス・パックなど)がすべて自動的に現われた。

 このチェック・ボックスを見なれないのは,ユーザーにとって当然のことだ。以前はこのチェック・ボックスはなかったし,初めはなぜなければいけないのだろうと思った。しかし,ちょっと考えてみて,このチェック・ボックスは実はいいアイデアだと思った。最終版のSP2では,きっとこのチェック・ボックスを見せないようにするだろう。例えば,グループ・ポリシーを使うのは,よくありそうな方法だ。そうすればエンドユーザーにすべてのアップデートを見せないようにすることで,コンピュータの設定をいじって壊してしまう危険性を1つ減らせると思う。

 この読者へのアドバイスが正しかったことを確認するために,SP2 RC1とその適用後にインストールしたすべてのアップデートを削除してみた。再起動が必要なので,いくつかの手順を踏まなければならない。

 まず,SP2 RC1のアンインストール作業を実行するとSP2 RC1の適用後にインストールされたプログラムを教えてくれて,さらにSP2 RC1を削除すると,それらのアプリケーションが影響を受けるかもしれない,というメッセージを表示してきた。私はアンインストールをそのまま継続させて,SP2 RC1以後にインストールされたという6つのアプリケーションを書き留めた。

 SP2本体とSP2 RC1に適用できるホットフィックスを全部削除した後で,SP1以降のホットフィックスを改めて全部適用するためにMicrosoft Windows Updateサイトをアクセスした。これらのホットフィックスを再適用するに当たっては,いくつかのアップデートは個別に導入する必要があったので,何段階かのパスを要した。

 そうして改めてコンピュータが完璧な最新の状態になった後に,基本的なMicrosoft Officeアプリケーションがきちんと動くかどうかをチェックしてみた。

アンインストール後に動かないソフトが…
 そこでたった1つだけ問題に遭遇した。Outlook 2003を起動したら「Microsoft MapPoint 2004」のインストール・プログラムを一緒にロードした。Outlookを起動するたびにいつも起動されるので,これを止めるには,MapPointを再インストールしなければならなかった。なお,MapPointはSP2 RC1の適用後にインストールした6つのプログラムのうちの1つである。データが失われたことはないし,MapPointの再インストール後はそのコンピュータにインストールされているアプリケーションに機能的な問題は何も起きていないことが分かった。

 私としては,Windows XP SP2 RC1のような技術のプレビュー版を,あなたが業務で使う必要があるコンピュータ上で走らせることはお勧めしない。ただし,ちょっと試してみて,元に戻せると分かるのはいい気分である。