米Microsoftの関係者によると,同社は次期Windows「Longhorn」(開発コード名)向けに,Windowsシェルに代わるミステリアスな新しいソフトウエアの開発プロジェクト「Project M」を開始したそうだ。

 Project Mを率いるのは他でもないHillel Cooperman氏である。同氏は,2003年10月の「PDC(Professional Developers Conference)」で開発者にLonghornのユーザー・インターフェース(UI)の概念を説明したユーザー・エクスペリエンスの権威である。彼は,最近Windowsクライアント・チームに復帰したChris Jones氏の下にいる。そのJones氏は,Windowsクライアント担当のWill Poole上級副社長の直属である。

 Project Mは社内で,Windows「shell enhancements(シェル拡張)」という意味ありげにぼかした表現で語られている。このプロジェクトは,Microsoftのほとんどの人間にも秘密にされており,多分Longhornのベータ2か,ことによるとRelease Candidate 0(RC0)リリースまでは実装されないだろう。

 ある人はこのProject Mを,Windows XPに対する「Luna」のようなものだという説を唱えている。「Whistler」の開発コード名で知られていた初期のWindows XPベータは,「Watercolor」というUIを使っていた。だが,それは最終的には削除され,Lunaになった。それと同様に,Longhornのプレベータ版で今われわれが目にしているUIと,間もなくベータ1でお目見えするUIは,より視覚的に印象の強い何かに置き換えられる可能性がある。

(Paul Thurrott)