米Microsoftは6月27日(米国時間),共用パソコンを管理するためのツールキット「Shared Computer Toolkit for Windows XP」のベータ版をリリースした。大学や専門学校,高校,小中学校,図書館,地域のITセンター,インターネット・カフェ,キオスクなどに置かれている共用パソコンが対象で,管理のためのサーバーは不要である。対象OSはWindows XP Service Pack 2。

 Shared Computer Toolkit for Windows XPは,許可されたユーザーでなければ,Windows用パーティション(Cドライブ)やプログラム,Windowsの設定,スタート・メニューなどを変更できなくしたり,コントロール・パネルにアクセスできなくしたりするツールである。またこれらの行為が禁止されたユーザー・アカウントを簡単に作成できる。

 本来,こういった設定を複数のパソコンに施すためには,Active Directoryやグループ・ポリシーを駆使する必要がある。それがShared Computer Toolkit for Windows XPを使えば,Active Directoryのないワークグループ環境であっても,簡単に施せるようになるという。

 Microsoftの広報担当者は「Shared Computer Toolkit for Windows XPは,ITの知識や共用パソコン用の便利なツールを持たない人々が,共用パソコンを管理するためのツールキットである。簡単なユーザー・インターフェースを備えているほか,ドキュメントやヘルプも充実している。またこのツールキットはプロのシステム管理者にとっても有用だ。Shared Computer Toolkit for Windows XPを使えば,共用パソコンを簡単に設定して,セキュリティの脅威からパソコンを守ったり,信頼性を向上させたりできるようになる」と語っている。

 Shared Computer Toolkit for Windows XPの価格は未定である。出荷は2005年末の予定。ベータ版はMicrosoftのWebサイトからダウンロードできる(該当サイト)。

(Paul Thurrott)



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