マイクロソフトは,Windows 2000 Service Pack 4以降のセキュリティ更新プログラム(パッチ)をまとめた「Windows 2000 SP4用の更新プログラム・ロールアップ1(UR1)」を公開した。同社のダウンロードセンター(該当サイト),またはWindows Updateの「重要な更新プログラム」(Windows 2000の場合)から無償でダウンロードできる。ファイル容量は約31Mバイト。

 UR1には,Windows 2000 SP4以降のMS02-050からMS05-020までの51項目に対する修正が含まれている。新機能を提供するようなパッチは含まれていない。UR1を適用するには,Windows 2000にService Pack 4が適用されていることが前提となる。

 マイクロソフトは,「アップデート・ロールアップに含まれる多くのプログラムは,既に提供済みで,適用前のテストが容易になる。より簡単にシステムのセキュリティを向上できる」と,メリットを説明している。一方,サービス・パックについては,「次期版のOSを出荷する以前に多数の更新プログラムや新機能を提供するためのもの」と位置付けている。以前は,Windows 2000のService Pack 5が提供されると見られていたが,これは提供されない(既報)。

 なお,マイクロソフトは6月30日で,Windows 2000ファミリのメインストリーム・サポート・フェーズを終了する。メインストリーム・サポート・フェーズは,有償/無償のすべてのサポートを提供する期間である。7月1日以降はサポート内容を縮小し,Webサイトで無償提供するセキュリティ更新プログラム(セキュリティ・パッチ)とサポート技術情報,有償の「延長サポート」で提供するサポートとパッチだけになる。

 有償の延長サポートで提供されるパッチは,OSの不具合を修正するものである。今後もWindows 2000サーバーにプログラムを追加していくようなシステムを運用しているユーザーは,未知の不具合に遭遇する可能性が高い。こうした場合に延長サポートを契約していると,マイクロソフトから個別に提供されるパッチをトラブルの解消に役立てられる。

 延長サポートを契約しない場合は,現状のWindows 2000サーバーの構成を変更しないほうがいいだろう。だが,ハードやアプリケーションのサポート切れなどで今後,構成変更を余儀なくされる。重要なサーバーは,早晩Windows Server 2003への移行を検討することになる。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ


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