米Microsoftは,米国フロリダ州オーランドで開催されているTech・Ed 2005で,Visual Studio 2005 Tools for The Microsoft Office System(VSTO)をOutlook 2003にも対応させると発表した。同社CEOのSteve Ballmer氏が明らかにした。これまでVSTOが対応する製品は,Excel,Word,InfoPathの3製品だったが,Outlookが加わることで合計4製品となる。

 VSTO 2005は,Visual BasicやC#といった.NET対応言語を使って,ExcelなどのOfficeアプリケーションをユーザー・インターフェースとしたカスタム・アプリケーションを作るための開発ツール。ExcelのワークシートやWordの文書に.NETのユーザー・インターフェース用コントロール(Windowsフォーム)を張り付けられ,「ユーザーがボタンをクリックした」などのイベント発生時に独自の処理を実行できる。つまり,これまでのVBAと同じ形態のプログラミングを,よりプログラムの生産性や実行安全性が高い.NET環境で可能にする。現在のVisual Studio .NET 2003にもVSTO 1.0がアドインとして提供されているが,Officeアプリケーションの文書にWindowsフォームのコントロールを張り付けられないなど,VBAに比べるとその機能に制限がある。

(山口 哲弘=日経Windowsプロ


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