「Microsoftの管理ソフトは脅威ではない。NECや富士通など各社が管理ソフトを提供しており,Microsoftの管理ソフトもその1つである。われわれのソフトは,すべてのメーカーの製品をつないで,全体のシステムやセキュリティを管理できる。これが大きな優位点だ」。社長就任後,初めて来日した米Computer Associates(CA)のJohon Swainson CEO(最高経営責任者)兼社長(写真)は,記者会見でこう語った。

 さらに,「Microsoftとの関係は前向きで今後も変わらない。ソフト製品は重複するものではなく,Microsoft製品の上に付加価値としてわれわれの製品を提供できるだろう。ユーザー企業が異なるメーカーの製品を使い続けることに変わりはなく,全体をつないでいく役割をわれわれが担う」と述べた。

 Microsoftはサーバー管理ソフト「Microsoft Operations Manager」(既報)やバックアップ・ソフト「System Center Data Protection Manager」(既報)を提供中である。セキュリティ分野ではスパイウエア対策ソフト「Windows AntiSpyware」のベータ版も(既報)も提供し,OSやビジネス用ソフトだけではなく,システム管理やセキュリティ対策ソフトの分野へ積極的に進出している。

 また,米Symantecが米VERITAS Softwareを買収したことに関して,「CA化して相乗効果を得ようとしようとしているのだろう。それぞれウイルス対策とストレージ管理で強みがあるが,システムの管理能力が欠けている。CA化するには,もう一度買収が必要ではないだろうか」との見通しを語った。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ

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