デルは5月25日,ハードディスクを搭載しないディスクレスのクライアント「Dell ThinPC」を発表した(写真)。6月2日に出荷開始する。

 Dell ThinPCは,同社が企業向けに販売するOptiPlex GXシリーズからハードディスクを取り除いたもの。そのほかの構成は従来と変わらず,CPU,メモリー,光学ドライブなどは,BTO方式(注文生産)で選択可能。

 OSの起動やアプリケーションの実行時は,専用のサーバーからOSやアプリケーションをダウンロードして,ローカルで動作させる方式を採用する。これを実現するために,サーバー側には米Ardenceのソフトが必要。デルは,サーバー・システムの構築サービスなどを提供する「Dell ThinPC Solution」も6月2日から提供を開始する。

 価格は,省スペース型で,3.0GHz動作のPentium 4,ギガビット・イーサネット・ポートなどを搭載するモデルで,7万9000円。

 ディスクレス・クライアントは,既にNEC,日本ヒューレット・パッカード(既報),日立製作所(既報),富士通などが出荷している。ディスクレスのクライアントを起動する方法は大きく分けて3つに分かれ,(1)コンパクトフラッシュに内蔵した組み込み用OSのWindows XP Embeddedを利用する方法,(2)ネットワーク経由でサーバーからOSをダウンロードする方法,(3)独自OSを内蔵した専用クライアントを利用する方法――がある。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ

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