米Microsoftは5月19日,同社主催の「CEO Summit」でオフィス・ソフトの次期版「Office 12」(開発コード名)の概要と開発スケジュールを明らかにした。CEO Summitは,世界各国の最高経営責任者(CEO)を100人以上集め,2日間のプレゼンテーションとお互いが交流する機会を提供するものだ。

 同社インフォメーション・ワーカー製品マネージメント・グループを担当するChris Caposselaコーポレート・バイスプレジデントは次のように語った。「従業員が毎日めくる必要のあるドキュメントと電子メール,インスタント・メッセージ,財務報告書そのほかの資料の数は指数関数的に増大している。われわれは,共同作業する組織のすべてのレベルで,情報処理担当者に対する要求が爆発的に増えている。いまや組織は,政府や投資家,さらに消費者に対してより透明性と責任を持つようになっている。あるいは,そうすることを強制されている。Microsoftでは,今現れつつあるこうしたトレンドを『New World of Work』と呼んでいる」。

 さらに,Office 12が専門的な仕事と毎日の作業の両方を,大幅に改善するという。同社は,その改善点を5つに分けて示した。(1)個人へのインパクト,(2)コラボレーション,(3)知識の発見と洞察,(4)企業のコンテンツのライフサイクル管理,(5)情報処理のソリューションを提供するITの基礎――である。

 Office 12の今後の予定は以下の通り。
・2005年10月:ベータ1
・2006年上半期:ベータ2(公開予定)
・2006年半ば:ベータ3(公開予定)
・2006年夏終わり:製造開始
・2006年10月:製品の提供開始

 この予定は,Office 12が次期Windows「Longhorn」(開発コード名)と同時に出荷されることを示している(関連記事)。だが今回Microsoftは,Longhornだけで使えるOffice 12の機能については,何も言及しなかった。

(Paul Thurrott)


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