マイクロソフトは5月16日，AMD64とIntel Extended Memory 64 Technology（EM64T）に対応したプロセッサ用の「Windows Server 2003 x64 Editions」を発表した。パッケージ版とボリューム・ライセンス版を6月1日に発売するほか，NEC，デル，東芝，日本IBM，日本ヒューレット・パッカード，日本ユニシス，日立製作所，富士通，三菱電機インフォメーションテクノロジーがプリインストール機を販売する予定。

　価格は既存の32ビット版と変わらない。また，現在AMD64/EM64T対応プロセッサを搭載するハードウエア上で，32ビット版Windows Server 2003を使用しているユーザーに対して特別価格でWindows Server 2003 x64 Editionを提供する「Technology Advancement Program」を，6月1日に開始する。Technology Advancement Programの価格は，後日発表するとしている。

　x64 Editionは，既存の32ビット・アプリケーションの多くがそのまま動作する。また，x64 Editionのターミナル・サービスは，32ビット版よりも最大同時利用可能ユーザー数が2.7倍になるという。このほか「SQL Server 2005」など様々なアプリケーションが，ネイティブでx64 Editionに対応する予定。

　既に次期顧客対応システムおいてにSQL Server 2005の採用を発表している名古屋銀行は同日，SQL Server 2005の稼働プラットフォームとして，Windows Server 2003 x64 Editionを利用することを発表している。名古屋銀行の加藤 千麿頭取は「UNIXサーバーをWindows Server 2003に移行することによって，ランニング・コストを大幅に削減することを目指している」と語っている。

　なお，Windows Server 2003 x64 Editionに対応するアプリケーション（WOW64対応またはネイティブ対応）については，6月1日以降にマイクロソフトが同社のWebサイトでリストを公開する予定。英語での情報は，既に米Microsoftが公表している（該当サイト）。

（中田　敦=日経Windowsプロ）

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