米Microsoftは4月28日,2005年1-3月期の業績を発表した。純利益は25億6000ドルと対前年同期比で倍増。売上高も96億2000万ドルと4.9%伸びた。ただしこれは,証券アナリストによる事前予想を下回り,同社自身の予想からも低い数字となった。

 予想を下回ったのは,Microsoftの法務上の経費と株式ベースの賠償に関連する負担がこの結果を招いたためだ。そして,同社にとって金のなる木であるWindowsとOfficeの売り上げが,それぞれ3%と2.5%しか増えなかった。

 いいニュースとしては,Xboxを販売するホーム&エンタテインメント部門は,12%売り上げが伸びた。さらに,モバイル&エンベデッド・デバイス部門の売り上げは,Windows Mobile製品に対する強い需要のおかげで,31%も急上昇した。

 Microsoftは,記者やアナリストたちとの電話会議のときに面白いことを話した。次の四半期でもWindows OSからの収入は,PCの売り上げの成長予測値と同じペースは保てないだろうというのだ。「PCの売り上げが10~12%伸びるとしても,Windowsの売り上げは8~9%しか成長しないだろう」(同社)。しかし,それでも今回発表した四半期の数字よりもよい。今期はPCの売り上げが10%伸びたのに対して,Windowsの売り上げはわずか3%しか伸びていなかったからだ。

 同社は発売開始後4年経過したWindows XP向けに,「Start Something(何かを始める)」式の販促キャンペーンを実施しており,それはすぐに効果を発揮すると思う。その後継OS「Longhorn」(開発コード名)は,2006年末まで出ない。Microsoftにとっては長い1年半になるだろう。

(Paul Thurrott)


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