米Symantecは米国時間4月25日,同社の企業向けウイルス対策ソフト「AntiVirus Corporate Edition 10.0」が,Windows XP Professional x64 EditionとWindows Server 2003 x64 Editionに対応する予定であることを発表した。価格や出荷時期は発表していないものの,保守契約の期間内であれば無償でアップグレードできるという。

 同製品は,Microsoft Exchange,Lotus Notes,POP3によるメールの受信やファイル/ネットワークに対するアクセスなどをリアルタイムに監視し,企業のクライアントやサーバーがウイルス/ワーム,スパイウエアなどに感染するのを防止する。企業向けの機能としては,ウイルス定義ファイルのアップデートや各種設定などを1台の管理コンソールで集中管理する機能などを備える。

 ファイルやネットワークなどの監視機能はフィルタ・ドライバとしてカーネル・モードで動作する必要があるため,64ビット動作が必須となる。そのため,32ビット版のウイルス対策ソフトはそもそも利用できないか,できても機能が限定される。その一方で,Windows x64 Editionが,32ビット版の,ウイルス/ワームによって被害を受ける可能性は十分にある。マクロ・ウイルスはもちろん多くのウイルス/ワームが,Windows x64 Editionが搭載する32ビット・アプリケーションの互換性維持機能WOW64によってそのまま動いてしまうからだ。シマンテック日本法人は同製品日本語版の出荷時期を未定としているが,一刻も早い出荷を望みたい。

補足:シマンテック日本法人によれば,AntiVirus Corporate Edition 10.0英語版は米国時間4月27日に,x64 Edition対応版も含めて出荷するという。

(山本 哲史=日経Windowsプロ

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