マイクロソフトは3月29日，Windows Server 2003 Service Pack 1（SP1）に関する製品説明会を開催した。同社Windows Server製品部の高沢冬樹部長（写真）は「Windows Server 2003 SP1の出荷は目前に迫っている（4月を予定）。Windows Server 2003に対応している650のアプリケーションについて，現在ベータ版をもとに検証作業を実施しており，そのほとんどが問題なく動作している。多くのユーザーに，Windows Server 2003を適用してもらいたい」と述べた。
Windows Server 2003 SP1での動作が検証されているアプリケーションは，Webサイト「Application guide for Windows Server 2003」で確認できる。OSの欄のプルダウン・メニューから「Windows Server 2003, Standard Edition（SP1動作検証済み）」を選択して，［検索］をクリックすれば，対応アプリケーションのリストが表示される。
Windows Server 2003 SP1には，約100個のバグ修正のほかに，Windows XP SP2に搭載されたセキュリティ強化機能やサーバー独自の機能が追加されている。具体的には「Windowsファイアウオール」やバッファ・オーバーフロー攻撃からOSを防御する「データ実行防止（DEP）機能」，サーバーの役割に応じたセキュリティ設定をウィザード・ベースで施せる「セキュリティの構成ウィザード」，VPN（仮想プライベート・ネットワーク）に参加しようとするマシンの設定などをチェックする「リモート・アクセス検疫サービス」などがある。
これら新機能の中でも，既存アプリケーションの挙動に最も影響を与えやすいWindowsファイアウオールは，デフォルトでオフになっている。そのため動作に影響が出るアプリケーションの数は，Windows XP SP2よりも少なくなりそうだ。ただし，RPC（リモート・プロシージャ・コール）やDCOM（分散COM）に関する仕様の変更によって動作に支障が出るアプリケーションも，ベータ・テストの段階で数個確認されたという。これら問題が出そうなアプリケーションの情報については，Windows Server 2003 SP1の正式出荷後に公開する予定だ。
日経Windowsプロ編集部では，「Windows Server 2003 Service Pack 1（SP1）」に関して以下のような解説記事を公開しています。ぜひご覧ください。
今から備えるWindows Server 2003 SP1（全4回）
・第1回：セキュリティ構成ウィザード
・第2回：リモート・アクセス検疫サービス
・第3回：セットアップ後のセキュリティ更新
・第4回：データ実行防止
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