マイクロソフトは,中堅中小企業で情報漏えい防止を実現するためのソフト・パッケージ「スマート情報保護パック」を3月1日に出荷する。情報を共有しながら漏えいを防止するためのサーバー・ソフトをまとめたもので,価格は個別に購入するよりも2割引きにした。

 同社の鈴木和洋業務執行役員サーバープラットフォームビジネス本部長(写真)は,「大企業が情報漏えい対策をかなり進めているのに対して,中堅企業の6割以上は,まだできていない。どこから対策をすればよいか,どこに問題があるか,といったことが分からない企業もある」と,中堅企業における情報漏えい対策の重要性を訴えた。

 続いて講演した牧野総合法律事務所の牧野二郎弁護士は,「情報漏えい事件を起こすと,一時的な損害賠償のほかに,委託先選定基準から排除され,継続的にビジネス上の損害を被る可能性もある。絶対に事故のない体制作りが必要」という。

 マイクロソフトのスマート情報保護パックは,「Windows Server 2003,Standard Edition」「Exchange Server 2003 Standard Edition」「Windows Rights Management Services(RMS)」で構成する。これらを利用すれば,文書ファイルの閲覧や印刷の制限,メールへの添付や転送の制限などができる。ただし,クライアントには別途Office 2003が必要になる。

 スマート情報保護パックの参考価格は,サーバー・ソフトと1CALを合わせた「プレミアムエディション サーバー&CALセット」が23万1280円,別途追加する5CALが10万400円。ライセンス形態は,Open Businessのみ。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ

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