マイクロソフトは2月23日,POS(販売時点情報管理)レジやATM(現金自動預け払い機),キオスク端末向けに最適化したWindows OS「Windows Embedded for Point of Service(WEPOS)」を今春出荷する,と発表した。

 WEPOSは,組み込み用Windowsである「Windows XP Embedded Service Pack 2」をベースにして開発したもの。POSレジで利用するバーコード・スキャナなどの周辺機器のドライバを標準で搭載しており,プラグ&プレイで接続できる。

 マイクロソフトの石川大路モバイル&エンベデッドデバイス本部シニアプロダクトマネージャは,「Windows XP Embeddedは,POS端末の用途に応じてカスタマイズが必要だったが,WEPOSでは不要になる。プラグ&プレイ機能で,RFID(ICタグ)や電子マネー用の新しい周辺機器などを迅速に展開できる」という。

 ほかにもWEPOSは,ファイアウオールやInternet Explorer,Windows Media Playerなども搭載している。Windows Media Playerを利用して,POSレジのディスプレイに宣伝用の動画を再生させることが可能だという。

 またマイクロソフトの管理ツール「Microsoft Operations Manager」で稼働状態を一元管理したり,「Systems Management Server」でパッチを一括して適用させることもできる。

 推奨している動作環境は,プロセッサがPentium IIの300MHz以上,メモリーが128Mバイト以上,ハードディスクの空き容量は300Mバイト以上。組み込み用途では長期間利用されることを想定して,サポート期間は標準で出荷後5年間,最大で10年間まで延長する。WEPOSの出荷日や価格は未定。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ

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