米Microsoftはひそかに次世代のオンライン・アップデート・サービスである「Microsoft Update」のテストを開始した。このサービスは2005年後半には「Windows Update」に取って代わる予定だ。

 Windows Updateのように,Microsoft UpdateはWindowsユーザーに対してWindows関連のパッチとソフトウエアの更新をまとめて1カ所でダウンロードできるようにする。しかし,Microsoft UpdateはさらにOfficeソフトを含む, Windows以外のMicrosoftのサポート対象アプリケーションのすべてのアップデートをダウンロードする機能も提供する。

 同社はこれまでずっと,Microsoft Updateに移行する計画を立てていた。私がこのサービスについて最初に書いたのは2003年7月だ(「セキュリティ・パッチ管理とその未来」)。しかし,Microsoft Updateへの移行には,舞台裏でたくさんの仕事を片付ける必要があった。第1に,MicrosoftはV5ソフトウエア・アップデート・エンジンへ移行させた。このエンジンは,現バージョンのWindows Updateと[自動更新]と同社の他のソフトウエア・アップデート製品のベースを提供しているものだ。そのエンジンが整ったことで,同社はようやくMicrosoft Updateに本腰を入れ始めた。

 米国時間2月7日夜から一般公開されて(一時的な可能性はあるにしても)今利用できる今回のベータ版のWindows Updateサイトはあきらかにまだ作業中のものだ(該当サイト)。Webサイト「Welcome to Microsoft Windows Update Version 6 Beta」は,Microsoft UpdateではなくまだWindows Updateというブランドが付けられており,Windows以外を対象にしたアップデートはまだ利用できない。

 Microsoftのある筋の話では,Microsoft Updateのベータ版は,ベータ・テスターと2005年第2四半期開催の「Windows Hardware Engineering Conference(WinHEC)2005」の参加者が利用できるようになるはずで,さらに最終版のリリースは2005年の第3四半期の予定だそうだ。

(Paul Thurrott)


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