MicrosoftのBill Gates会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトは,2月3日付けの「Building Software That Is Interoperable By Design(設計段階から相互運用性を組み込んだソフトウエアの開発)」と題した電子メールで,相互接続性に対するXMLの有効性を訴えた(電子メールの全文電子メールの日本語訳)。これは同社役員から登録ユーザーへ電子メールを送信するExecutive E-mailと呼ぶサービスを使ったもので,技術,公共政策,ハイテク産業に影響を及ぼす問題を取り上げる。

 Gates氏は,「様々なメーカーから提供される多様なソフトウエアの相互接続性は,企業が日常的に直面する課題の1つ」で,「相互接続性は,コード・レベルで全システムの互換性を保ったり,ミドルウエアによってシステムの見かけや動作を統一したり,異種システムを相互交換可能にしたりといったアプローチよりも,実際的な手法だ」としている。つまり,「基本的なプロトコルさえ守っていれば,どのようなソフトウエアであっても互いに接続しデータ交換が可能なインターネットのように,標準化されたプロトコルに基づいてデータをやりとりすることで,異なるソフトウエア同士であっても,スムーズなコミュニケーションを確立できる」という。

 そのような相互接続性を実現するための手法の1つとして,MicrosoftはXMLを利用したソフトウエアや,XML Webサービスの普及を推進するという。XMLを媒介にすることで,複数の異なるシステムが互いにデータをやりとりできる。

 同社はその一環として,同社製品の相互接続性に関する情報を提供するサイトを立ち上げた(当該サイト)。技術情報,Webベースのプレゼンテーション(Webキャスト),イベント情報など,Microsoft製品を異種ソフトウエア混在環境で利用するための情報が掲載されている。

(山口 哲弘=日経Windowsプロ

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