ベリタスソフトウェアは1月19日,Windows用バックアップ・ソフト「VERITAS Backup Exec 10 for Windows Servers」を発売した。価格は13万8600円で,1月27日に出荷を開始する。同社では今回の発表に合わせて,ストレージ管理ソフトの製品名を「Exec」に統一した。ストレージ・レプリケーション・ソフトは「VERITAS Replication Exec 3.1」(旧称はStorage Replicator),クォータ管理ソフトは「VERITAS Storage Exec 5.3」(旧称はStorageCentral)になる。

 Backup Exec 10では,テープではなくハードディスクにバックアップする「ディスク・バックアップ」機能を強化している。

 まず上位製品のNetBackupにのみ実装していた「合成バックアップ機能」を追加した。合成バックアップとは,フル・バックアップ(バックアップ対象全体のバックアップ)のデータと,その後に実行された複数回の増分バックアップ(フル・バックアップ後に追加/変更されたファイルのみをバックアップしたもの)のデータとを組み合わせて,新しいフル・バックアップのデータを作成する機能。新しいフル・バックアップのデータを作成する際に,増分バックアップ間のデータの重複を削除できるので,ディスク容量の削減に役立つ。また,増分バックアップの個数が少なくなると,リストアの手間が減るという効果もある。

 また,最初はハードディスクにバックアップを保存して,その後に同じものをテープにも保存するという作業を自動化する「マルチ・ステージング機能」も搭載した。ハードディスクへのバックアップは,バックアップやリストア時間の短縮にはなるが,テープのようなバックアップ・テープのオフサイト保管には向かない。そのため,バックアップ・データを再度テープにも保存して,オフサイト保管するユーザーも多い。マルチ・ステージング機能は,そのようなニーズにこたえたものだ。

 このほか,複数の拠点に分散するバックアップ・サーバーをWAN経由でリモート管理する「Central Admin Server オプション」などを追加している。

(中田 敦=日経Windowsプロ

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