Microsoftが,2005年3月中旬に次世代OS「Longhorn(開発コード)」のベータ1を出荷するように方針を変えた。これに伴って,いわゆるEditionと呼ばれる製品のパッケージングについて具体的な検討が始まった。

 Windows XPが2001年に出荷された際にはHome EditionとProfessional Editionという単純な製品ラインアップだった。しかしその後,MicrosoftはMedia Center,Tablet PC,Starter Editionと次々と提供し市場を混乱させた。しかし,Longhornの出荷時には,より紛らわしくなるかもしれない。

 大手ソフト・ベンダーによると,Microsoftは,Longhornを多くのEditionに分けて出荷することを検討しているという。現在あるEditionに対して,MicrosoftはSmall Business Edition と“uber”Edition を追加するだろう。uber Editionは,Home,Pro,Media Center,Tablet PC,Small Businessの各Editionについてすべての機能を結合したものとなる。

 その上で,多くの製品名が変更される。例えば,今日のTablet PC Editionは,Tablet PCという装置に特化しないより一般的でモバイル向きな名前を採用するだろう。もしくは,大手ソフト・ベンダーの話によると,Tablet PCの機能はコアOSに融合されるかもしれない。Microsoftは,Windowsに対して,より説明的で親しみやすい名前を使いたがっているだけでなく,プロダクトの異なるバージョン間で機能性をより重ね合わせながら製品を供給したいと考えている。具体的な製品の形式や区分は,2005年第2四半期までに決まるだろう。

 Microsoft社内では現在,2006年5月にLonghornを出荷する,としている。この日程に間に合うように,2005年3月16日にベータ1を出荷し,2005年第3四半期にベータ2を出荷する。ベータ2の出荷は,2005年の9月にロサンゼルスで開催するProfessional Developers Conference(PDC)のイベントと同時期である。

 そして,Longhornは2006年5月に出荷する前に,製品候補版(RC)0,RC1,RC2の3つの製品候補版を出荷するだろう。Microsoftが現在考えている出荷スケジュール,および様々な製品バージョンに関する詳しい情報については,「The Road to Windows Longhorn 2005」を参照されたい。

(Paul Thurrott)

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