米MicrosoftのXbox向けゲーム・ソフト「Halo 2」は記録的な売り上げを収めており,多くのファンがMicrosoftのオンライン・ゲーム・サービス「Xbox Live」に参加して,世界中のユーザーと対戦している。Xboxの拡販にも貢献している。ところが数千人に上る海賊版のユーザーが,Xbox Liveから閉め出されている。

 Xbox Liveから閉め出されている海賊版ゲームのユーザーは,Xboxが元来備える「海賊版ソフトウエアをロードさせない機能」を無効にする「MODチップ」と呼ばれるハードウエアを使っているユーザーである。

 Microsoftにとってみれば,現在は海賊版ユーザーの締め出しを図るに絶好のタイミングである。Halo 2は大ヒットしており,多くのユーザーがXbox Liveに殺到している。Microsoftはこのことを理解した上で,Xbox LiveにMODチップを閉め出す機能を追加したのだろう。AP通信によれば,Xbox担当のゼネラル・マネージャであるCameron Ferroni氏は「MicrosoftはXboxのMODチップユーザーに対して訴訟を起こそうとは思っていない。ただし,不正なユーザーをオンライン・サービスから閉め出す権利を持っている」と語っている。

 Xbox Liveに参加しているユーザーは,Microsoftによれば100万人を超えるという。MODチップを使わないXboxでは,ゲーム上の不正行為がしにくくなるという。MODチップはこれまで,ゲーム中のキャラクターを無敵にしたり,すべてのパワーアップ・ツールを入手したりといった不正行為に使われていた。

(Paul Thurrott)

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