KVHテレコムは10月15日,クライアント・パソコンのデータをデータセンターに直接バックアップするサービス「Remote Vault(リモートヴォルト)」を開始した。

 同サービスは,インターネットやIP-VPNなどを経由して,クライアント・パソコンのデータを直接,KVHのデータ・センターにバックアップするもの。従来のクライアント・バックアップ・ソフトのように,ユーザー企業内にサーバーやテープ装置などを導入する必要はない。またノート・パソコンのユーザーが出張先などからでも,各ユーザーが個別にファイルのバックアップやリストアをできるメリットがある。

 クライアント側には,専用のエージェント・ソフトを導入しておく。このソフトは,前回のバックアップしたデータとの差分を判別して,データを圧縮・暗号化したうえで,データ・センターへ送信する。KVHの試算では,差分バックアップ機能によって,50クライアントの場合,2Mビット/秒程度の通信速度なら1時間程度でバックアップが終了する,という。

 価格はクライアント・パソコンが100台で,1台当たりの容量が1Gバイトまでの場合,月額1800円。これとは別に初期費用として1台当たり5000円が必要。エージェント・ソフトのライセンス料は含まれている。対応OSは,Windows XP ProfessionalとWindows 2000 Professional。

(坂口 裕一=日経Windowsプロ

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