広島大学とマイクロソフトは10月13日,次代の情報社会を担う人材育成の推進に関して協力関係を確立すると発表した。両者が協力して,障害者向けにIT教育ができる人材の育成を図るほか,広島大学の全教員/全学生を対象に「MCAセキュリティ」のトレーニング・カリキュラムに基づくセキュリティ教育を実施する。

 広島大学とマイクロソフトが共同で育成するのは障害者向けにIT教育ができる「アクセシビリティ・リーダー」と呼ぶ人材である。広島大学では,障害者が健常者と同じように日常生活でITを活用できるよう手助けする人材を育成するような,教育カリキュラムを研究開発する。マイクロソフトは,研究開発に必要な情報提供や技術指導をする。また,マイクロソフトのソフトウエアに実装される障害者支援機能について,広島大学がボランティア活動室を活用して,先行検証していくという。

 もう1つのセキュリティ教育に関しては,広島大学で2005年4月に「広島大学MCAトレーニングセンター」を開設する。ここでは,学生/教員向けのトレーニングを実施するほか,セキュリティ教育の研究開発も実施する。MCA(マイクロソフト認定アソシエイト)は,日本のマイクロソフトが独自に制定した認定資格制度。システム・インテグレータの新人研修に利用されているほか,既に17の大学においてカリキュラムとしてMCAの取得が導入されている。


写真は左から中川秀直衆議院議員,牟田泰三広島大学学長,マイケル・ローディング・マイクロソフト社長,眞柄泰利マイクロソフト常務

(中田 敦=日経Windowsプロ

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