米Brocade Communications Systemsと米Emulexは9月27日,大企業や中小のビジネス現場へのストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)の導入を簡略化するための協力関係を発表した。この2社はこれまで特許権に関する訴訟で動きが取れなかったが,新たな合意では互いに対する告訴を3年間停止する。告訴が停止されている間,両社はマルチベンダーのSAN管理用ウィザードを共同開発する予定だ。

 このウィザードはEmulex製HBA(ホスト・バス・アダプタ)とBrocade製スイッチ「SilkWorm」の導入・管理を1つの使いやすいインターフェースにまとめて単純化する。「今回拡大された協力関係は,シンプルで簡単に入手できるストレージ・ネットワーク・ソリューションを求める顧客に対して,EmulexとBrocadeの両社が新しいレベルの付加価値を提供できるようにするものだ。われわれが初めて共同でマルチベンダーSAN管理ウィザードの開発に当たる。これは,SANに付随するコストと面倒を減らすための,Brocade社との提携関係の始まりに過ぎない」 とEmulex社の全世界のマーケティング戦略を担当する上級副社長Mike Smith氏は語った。

 両社は,EmulexのLightPulse HBAとBrocadeのSilkWormスイッチを同こんして提供するため,それぞれのチャネル・パートナとも協業する。今回の協力はQLogicとMcDataの間で今夏に結ばれた同様な提携に対する反応だと思われる(該当サイト)。

(Keith Furman)